特殊な超音波で脂肪細胞を破壊し、解け出た脂肪を老廃物として体外へ排出させるキャビテーション。切らない脂肪吸引としてエステサロンでは人気施術の一つとなっています。しかし、このキャビテーションにも意外な落とし穴があります。
編集部
切らない脂肪吸引と呼ばれているエステサロンでのキャビテーションは、痛みを伴わないことや1部位の施術時間が20分程度で済むといった理由で、世界中のエステサロンで人気のコースです。人気のキャビテーションは人の手ではなく機械を用いることもあり、副作用の心配をする人も少なくありません。
編集部
キャビテーションの施術によって副作用とまではいわないまでも体が起こす施術後特有の反応というものがあります。
以上のうち、特に3つ目のカロリー吸収率には注意しましょう。食事を多くとりすぎてしまうとその分体はカロリーを吸収してしまいます。キャビテーションの施術後は特に食事量の管理を意識しましょう。
現時点では、キャビテーションの施術による副作用は特に報告されていません。しかし、体質やその時の体調によってキャビテーションの施術を受けられなかったり、注意が必要になったりする人もいます。キャビテーションを受けるにあたっては、禁忌事項・注意が必要なこととして特に記載されていることには十分気をつけるようにしましょう。
編集部
狭心症や心筋梗塞などの疑いがある人、心疾患の既往歴のある人はキャビテーションを利用できません。これは、キャビテーションによる脂肪細胞の破壊によって乳化し解け出た脂肪細胞が、血管やリンパを通ってエネルギーに変換されたり、老廃物として体外へ排出されるためです。
狭心症や心筋梗塞は、中性脂肪や悪玉コレステロールによって血管が細くなり、詰まることで発症します。このため、脂肪分の多い食事を好んで摂る方や喫煙で血管が収縮している方などがかかりやすいとされています。循環器系の病気に少しでも疑いがある方はキャビテーションの施術を受けられませんので、ご注意ください。
キャビテーションは特殊な波数の超音波で脂肪細胞に直接働きかけるため、骨をつたった金属音が頭蓋骨まで達します。このため、体内に金属が入っている人は骨伝導音の影響を受けやすいので音が気になる人はキャビテーションの施術を控えてください。
また、ペースメーカーを使っている人もキャビテーションの超音波によってペースメーカーに影響が出る可能性があるので、キャビテーションを利用できません。
今のところ、妊娠中にキャビテーションを受けたからという理由で胎内の赤ちゃんに影響があったという報告はされていませんが、ほとんどのエステサロンでは、妊娠中の方のキャビテーション利用は受け付けていないのが実情です。これは万が一の場合を考えての禁忌事項といえるでしょう。
そのため「キャビテーションを始めてから妊娠に気付いた!」という人も特段の心配はいらないのですが、妊娠に気付いた時点でキャビテーション予約についてはキャンセルするのが賢明です。
妊娠中は、お腹の子供を守るために必要となる、さまざまな体質や体型の変化が母体に起こります。キャビテーションで痩せること以前に、母親として守るべきものを優先したいですね。
※1…子宮は、胃や腸と同じように、伸縮できる平滑筋という筋肉でできています。この平滑筋の内部にコブのような別の平滑筋ができることを子宮筋腫といいます。子宮筋腫は、月経過多の症状が顕著に現れ、重度の貧血になる可能性があるため早い段階で適切な治療が必要です。
※2…子宮の内側にある子宮内膜が何らかの原因により、子宮内以外の場所にできてしまう病気です。多臓器との癒着、下腹部痛などさまざまな弊害を起こし、不妊の原因とも考えられています。
キャビテーションは超音波による細かい振動が脂肪細胞やセルライトに直接働きかけることで痩せます。キャビテーションの超音波が子宮筋腫や子宮内膜に悪影響がある可能性は極めて低いですが、超音波による振動で子宮筋腫が肥大化したり子宮内膜が厚くなったりする可能性も絶対にないとは言い切れません。
そのため子宮筋腫や子宮内膜症の人はキャビテーションの施術は控えた方が無難です。どうしてもキャビテーション施術を受けたい人はかかりつけの婦人科の医師に相談しましょう。
また、どの病気を患っている人にも言えますが病気の有無を申告せずに契約後、万が一病気が悪化したとしてもエステサロンは医療機関ではないので、何かあった時には保証がありません。安全に痩せるためにも自分の体と向き合って医師の指示のもとキャビテーション施術を受けることをおすすめします。
キャビテーションは、脂肪細胞そのものを破壊し液状化させ体外へ排出させるメカニズムであるため、生理そのものに影響を与えることはないです。万が一キャビテーションの施術中に生理が遅れた場合は、婦人科を受診しましょう。
体調の変化やホルモンバランスの乱れが原因かもしれませんし、婦人科系の別の病気という可能性もあり得ます。また、妊娠によって生理が遅れているかもしれません。 いずれにせよ、キャビテーション後に気になる症状がある場合は専門のお医者様と相談されることをおすすめします。
副作用がなく安心度の高い痩身エステであるキャビテーションですが、胃腸がもともと弱い人やその日の体調により、ごくまれに下痢や吐き気が起こる場合があるのも事実です。
下痢は、超音波を腹部にあてた際に、刺激を受けた腸の活動が活発化して起こりやすくなります。このため、施術前後1時間以内の飲食は極力控えて、キャビテーションにのぞむことをおすすめします。
また、吐き気は骨伝導で起こる金属音によるものが大きいといえます。キャビテーションの施術終了後でもこの金属音を体内で感じる人がいます。耳鳴りのような状態が続くため、吐き気を引き起こしやすくなります。しかし、どちらの症状も一時的なもので長期間続くわけではありません。体調の悪い時には悪化させることを防ぐ意味でも、キャビテーションの施術は避けた方が無難です。
キャビテーションは、超音波を使って脂肪細胞の破壊に直接働きかけるという性質の痩身術です。
この超音波は体内の骨に伝わり、骨伝導を経て耳にその音が到達します。「キーン」という音が耳障りだと感じたり、頭に近い部位を施術する時は特に頭蓋骨に響くので、敏感に感じ取られるかもしれません。
もともと頭痛持ちの方はこのような理由により、キャビテーションの施術に注意が必要ですし、頭痛を起こしやすくなる方が出る場合もあります。万が一耐えられないという場合は、スタッフと相談し、超音波の波数を弱めたりするなど、対策をとってもらいましょう。
上半身に初めてキャビテーションをあてる時など、頭に近い部位を施術する場合は、超音波に由来する金属音がより聞こえやすくなる場合があります。特に敏感な方はその音に耐えられないほどの不快感を覚える時もあり、施術後に一時的に外部の音が聞こえにくくなったという症状が出た方もいるようです。
1日たってもそのような症状がおさまらない場合は、施術を受けたサロンに相談したり、耳鼻科を受診しましょう。
通常、人は鼓膜を震わせたり、骨を震わせたりして音を察知し、その音は内耳にある聴覚細胞に行き着きます。何らかの原因でこの細胞の耐性が崩れると、聞こえにくいなどの障害が起こる可能性があります。症状が重い場合は治療が必要になりますので、早めに専門機関を訪ねることをおすすめします。
また、キャビテーションで超音波をあてる機械部分が金属製かシリコン製かでも金属音の発生度合いが変わるため、耳鳴りや突発性難聴などの経験がある人は、キャビテーションを受ける前に使用する機材について、サロンに問い合わせてみると良いかもしれません。
通常、キャビテーションそのものには痛みがない痩身術です。万が一、キャビテーション後に痛みがあるということであれば、溶け出た脂肪細胞の排出を促すためのマッサージによって痛みを感じる場合が多いです。特にキャビテーション後のリンパマッサージでは痛みを伴う場合があります。
これは、太ももなどにできたセルライトが凝り固まっていると、リンパマッサージを軽くしただけで痛みを感じる場合があるためです。痛みに耐えられない場合はサロンのスタッフに相談し、強さを調節するなど解決策をとってもらいましょう。
キャビテーションを行う美容外科やエステサロンでは、週1~2回を目安に計6回ほどの施術を受けると効果を得やすいと説明されます。キャビテーションのやりすぎが危険な理由は以下の通りです。
キャビテーションは、脂肪細胞を超音波によって破壊し乳化させ、解け出た脂肪を血管やリンパを通り体外へ排出するという仕組みで痩せられる施術です。この時、液状化した脂肪細胞は、血管やリンパを通ったあと肝臓に貯められ、エネルギーや老廃物に分解されます。
この働きによってキャビテーションを受けた方は体内の脂肪細胞が排出され、リバウンドを起こすことなく、順調に痩せられるのです。しかし、早く痩せたい・セルライトをとりたいとダイエットを急ぐあまりにキャビテーションをやるすぎると、肝臓に従来の働き以上に負荷がかかることになります。
肝臓は、毎日私たちが摂る栄養分を蓄え、また利用しながら500種類以上もの仕事をこなしています。例えば、同じ栄養分を別の目的に使えるよう組み替えたりするエネルギー代謝という働きがあります。体にとってダメージとなる有害物質が入りこんだ場合には、肝臓がその物質を分解し、排出させる解毒作用があります。
キャビテーションのやりすぎで必要以上の脂肪細胞を肝臓に送り込むという仕事を過剰に与え、肝臓にダメージを必要以外に与えないためにも、カウンセリングで決められたキャビテーション回数や間隔はきちんと守り、地道にキャビテーションの施術を継続するのがおすすめです。
キャビテーションには副作用と呼ぶほどの反応はありませんが、超音波をあてることにより、体が少し重く感じたり、だるさを覚えるなど小さな体の変化を感じることがあります。このようなことを防ぐためにも、以下のことに気を付けましょう。
また、体調が悪い時や、生理中など女性特有の症状がある場合は念のためキャビテーションの施術を休みましょう。元気な時にキャビテーション施術を受けるように心がけてください。
キャビテーションは、リバウンドなし・施術後のダメージもほとんどなし・脂肪細胞を破壊するため効果が得やすいといったメリットが合致して、今や大人気の痩身コースとなっています。
副作用の心配は少ないキャビテーションですが、体に悪影響が出ないよう施術間隔を守り万全の体調で挑むようにしましょう。